ねえまま...まだかえってこないの
ねえまま...あのひとおへやにいれないで
ぼくをあやすのがおしごとだけど
そのてがみょうにあたたかくてやだ
ぼくがなきさけんでいても
しらんかおでめんどうくさそうに
めをみひらいてけりとばしたたばこの
ひをあしにおしつけて
めのまえでわらっているのは
えほんのなかでみたきれいなまじょ
"おうじさまをゆうわくし
あいのとりこにして
どくいりりんごをおひめさまに
たべさせてから
かたちのあるものすべて
はかいにみちびいて...\"
ねえまま...ほらそこにえほんで
みたまじょがいるよ
ねえぱぱ...ままのいないときだけ
あのひととなんでねんねしたりするの
あのひとがたちあがるとぼくは
よっつんばいのままにげまとう
まだじゆうのきかないからだなにも
つたわらないことばをいうことに
まじょはすこしずつじぶんの
らくえんをきずいていく
いつのまにかぱぱと
ままはけんかばかりして
めのまえでぼくがながして
いるちにもきづかない
はやくしなきゃおひめさまは
ころされちゃうんだよ
ねえまま...ねえままってば
このこえがきこえないの
きれいなまじょものがたりは
げんじつのむごんげきと貸して
てじょうをかけられてあの
ひとはつれていかれた
"おひめさまははくばの
きしのきすでめをさます...\"
ねえまま...だいじょうぶぼくが
たすけてあげるから