Betsu sekai (別世界)

Amane Kanata

作文の空白を埋めるみたいに
一日をただ過ごした
僕はまた
狭い部屋で膝抱き寄せて笑えるほど
何度も何度も
あなたを巡った

笑顔も声も
愛も口癖だって
見てるだけでいい
そう思っていたのに

愛してくれ僕のことを
どうか邪魔などしないから
消せない写真と目合わせて
笑ってくれ僕のことを
あなたには届かないけど
ひどく焦がれる恋をしてた

混ざることない指息を止める

名もない僕は
客席の中
舞台の二人ただ見つめて

今知らないあなたがまた増える
僕もなんて
酷いした心が醜く溢れた

目くばせの意味
揃いの仕草だって
額縁の中さ
無様に手を伸ばして

気付いてくれ僕の声に
片思いみたい”だなんて
そんな綺麗なものじゃないや

届かない歌一人踊る

例えばそうあなたがそう
僕のことを知らなくても
ずっと好きでいてもいいですか
でもあなたがいらないなら
この想いがいらないなら
息を止めてしまいたい

愛してくれ僕のことも
どうか邪魔などしないから
遠い遠い別世界まで

袖触れないままに幕が上がる

ただまた会いたくて
あなたにこの拍手を

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